ちゃんとやってる?保護変更の書面での通知義務

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変更申請から決定までの期間は決まっている!

しばらく五輪にうつつを抜かしておりましたが、元気にやっております。もとけぃです。
今回は、意外とないがしろにされがち(?)な保護変更の際等の通知義務についてお話します。

ケースワーカーの皆さんは、生活保護の申請時には、原則その14日以内、遅くとも30日以内に決定等について通知をしなければならないことはもちろんご存知と思われます。
しかし、これは保護変更の際にもきっちり適用されるというのはご存知でしょうか?

法律関係は…

生活保護法において、次のように定められています。

生活保護法(抄)(要約)
(申請による保護の開始及び変更)
第24条 保護の開始を申請する者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項(名前、住所等)を記載した申請書を保護の実施機関に提出しなければならない。ただし、当該申請書を作成することができない特別の事情があるときは、この限りでない。
3 保護の実施機関は、保護の開始の申請があつたときは、保護の要否、種類、程度及び方法を決定し、申請者に対して書面をもつて、これを通知しなければならない。
4 前項の書面には、決定の理由を付さなければならない。
5 第3項の通知は、申請のあつた日から14日以内にしなければならない、ただし、扶養義務者の資産及び収入の状況の調査に日時を要する場合その他特別な理由がある場合には、これを30日まで延ばすことができる。
7 保護の申請をしてから30日以内に第3項の通知がないときは、申請者は、保護の実施機関が申請を却下したものとみなすことができる。
9 第1項から第7項までの規定は、第7条に規定する者(要保護者、親族等)からの保護の変更の申請について準用する。

これはつまり、保護の申請に対する決定や却下の通知と同じように、変更の際にも書面で通知する必要があることを意味しています。
そのため、生活保護を受けている方から保護変更申請書の提出があった場合、それが支給可能なものであれば通常どおり決定通知書を交付することはもちろん、支給できない場合も却下する旨及びその理由を明記した通知書を交付する必要があります。

最近の傾向

現に最近、保護の不支給による裁判で「保護費が支給できないこと自体は妥当だが、変更申請から30日以上経過しても福祉事務所から書面でその旨の通知がないのは違法である」という判決が出たものもあります。
ケースワーカーは、受給者の方に対し指導をする立場にもありますから、こういった細かなところもビシッと引き締めたいですね。
また、受給者の方も、自身が保護の変更を行ってほしい(支給を受けたいものがある)場合は、電話等ではなく、きちんと福祉事務所の定める保護変更申請書を提出した方が良いということです。
福祉事務所が申請書を交付してくれない場合、申請権の侵害となりますので、然るべき機関に申立てを行うべきでしょう。

以上、ご確認の程よろしくお願いいたします。

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