【生活保護】お風呂の設置や修理代は?【住宅維持費】

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お風呂がない(壊れた)ときは?

どうも、もとけぃです。

今回は、質問箱等でよくご質問いただく、生活保護制度上のお風呂の設置や修理代等について徹底解説していきたいと思います。

厚生労働省の通知等も出てきますが、なるべくわかりやすく説明いたしますので、ぜひご一読を!

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お風呂の修理(修繕)について

まずは、わかりやすい修理から説明していきます。
家屋等の修理については、住宅維持費として保護費で支給できる項目があります。

厚生労働省社会・援護局長通知第7-4-(2) 住宅維持費(抄)
ア 保護の基準別表第3の1(124,000円:令和3年6月時点)の補修費等住宅維持費は被保護者が現に居住する家屋の畳、建具、水道設備、配電設備等の従属物の修理又は現に居住する家屋の補修その他維持のために経費を要する場合に認定すること。
 なお、この場合の補修の規模は、社会通念上最低限度の生活にふさわしい程度とすること。

以上のように示されています。

これにより、お風呂の水道設備については住宅維持費として認定が可能なことがわかりますね。
もちろん、冬場のこともあるため、お湯が出なくなってしまった場合も修繕の対象です。

では、お風呂の桶(風呂釜)が壊れてしまった場合は?
これも別に示されています。

厚労省保護課長問答(抄)
問(第7の14)風呂桶が破損した場合、この修理を家屋補修費の支給対象として取り扱ってよいか。
答 近隣に公衆浴場がない場合は、補修費の範囲内で修理を認めて差しつかえない。
 なお、重度の心身障害者、歩行困難な高齢者等が自宅において入浴することが真に必要と認められる場合、又はこれ以外の者が他に適当な入浴の方法がないと認められる場合は、入浴設備の設置に要する費用を住宅維持費の支給対象として取り扱って差しつかえない。

以上のように、近隣に銭湯等がない場合は浴槽の修理代も支給対象としてよいとされています。
また、単に修理だけでなく、完全に取り替える際も、近隣に公衆浴場がなければ認めてよいこととなっています(『生活保護問答集について』問7-111)

ここまでで、お風呂の修理についてはご理解いただけたのではないかと思います。
しかし、上記保護課長問答の「なお…」の後が気になるのではないでしょうか。

ここからは、そのなお書きについて解説していきます!

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お風呂の設置について

住宅維持費はその性質から、本来家屋等の購入費を給付し、改善、拡張、改造等を内容とする大修理を目的とするものではありません。
しかし、このお風呂については、一定の要件を満たすことで設置費用の認定が可能となっています。
要件は以下のとおりです。

①重度心身障害者や歩行困難な高齢者等であり、自宅での入浴が必要と認められるとき
②上記以外の者が他に適当な入浴の方法がないと認められるとき

それぞれ、通知で詳しく示されているため説明していきます。

まず①についてです。

厚労省保護課長通知
『生活保護問答集について』(抄)
問7-114 課第7の14にいう「重度の心身障害者、歩行困難な高齢者等」の「等」とは具体的にどのような者をいうか。
(答)火傷等のために全身に皮膚の炎症があり、それが半永久的に治癒しない等のため公衆浴場を利用できない者等が想定される。

あまり詳しくは述べませんが、銭湯側から入浴を断られるような模様がある方も対象とはなるでしょうね。


次に②についてです。

厚労省保護課長通知
『生活保護問答集について』(抄)
問7-115 入浴設備の敷設が認められる場合については、課第7の14に示されているが、答の「他に適当な入浴の方法がない」とは、どのように判断すべきか。
(答)具体的には、最寄りの公衆浴場までの距離、所要時間、当該世帯の世帯員の年齢、健康状態及び当該地域の生活実態等を総合的に勘案して判断されたい。

つまり、お住いの地域の入浴事情や銭湯等の場所、世帯員年齢等、様々な要素から検討しなくてはならないため、福祉事務所は機械的に判断してはいけないということになります。
仮に認定が難しいとして却下された際は、理由を明確に確認するようにしましょう。

風呂設備費の範囲

ここまでで、お風呂の修理や設置の取扱いについてご理解いただけたと存じます。

最後に、お風呂の設備とはどのようなものを指すのかを示したいと思います。

厚労省保護課長通知
『生活保護問答集について』(抄)
問7-113 風呂設備の敷設に要する経費の範囲如何。
(答)浴槽の購入費、給排水のための簡易な工事費、外部からの透視をさけるための簡単な囲いに要する費用等、入浴のための必要最小限度の額を住宅維持費として認定することとされたい。

もちろん、これらに限定する趣旨の通知ではありませんが、ある程度の指針にはなり得ますね。
これらの範囲に該当し、(持家でなければ)管理会社等による修繕が見込めない場合は福祉事務所に保護変更申請をするようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は、日本人の心(?)であるお風呂について述べてきました。

こうやってテーマを決めて徹底解説していくのもいいですね。
これからもご質問等をもとに、需要の高そうなテーマで記事を書いていきたいと存じます。

以上、ご確認の程よろしくお願いいたします。

コメント

  1. ボロ戸建て大家 より:

    いつも大変お世話になっております。
    住宅維持費についてお伺いしたいです。

    設備関係の故障は、通常の賃貸借契約なら基本的に
    大家に修繕義務が発生すると思います。

    例えば、風呂釜の故障等が起きた場合、被保護者が
    大家に申請せずに、そのまま役所に申請した場合は、
    賃貸借契約に関わらず、役所から修繕費が支払われるという解釈でよろしいでしょうか?
    (ちなみに、その修繕費をあとで役所から大家に請求がいくとかはないですよね(笑)?)

    また、修繕費の上限額があると思いますが、こちらは1年ごとに1度使えるといった解釈でよろしいでしょうか?

    • もとけぃ より:

      ボロ戸建て大家 様

      コメントありがとうございます。

      確かに通常は民法第606条第1項により家主(貸主)が家屋の維持・修繕義務を負っているため住宅維持費の対象とはできません。

      ただし、借家人がその義務を負う旨を賃貸借契約で明示している場合は住宅維持費を認定してよいこととされています。それらをふまえたうえで支給するので、よほどの不法行為等がない限りは後から福祉事務所から修繕費を請求するといったことはありません。

      また、東京都運用事例集においては老朽家屋や建具が古いために低額な家賃の住宅については、必ずしも家主に補修義務を課すことができない場合があるため、借家人が家主の同意を得て補修を行うものについては住宅維持費を認定して差し支えないと示されています。ご参考まで。

      最後に、住宅維持費における「年額」は、はじめて住宅維持費を認定されたときから将来に向かって1か年以内をいうものであるとされているため、認定から1年ごとに上限の残額がリセットされるイメージですね(厚労省保護課長事務連絡「生活保護問答集について」問7-118)。
      1箇所目で上限まで行かず、2箇所目の修繕も上限額内で可能であればそれぞれ認定できますが、各認定時期がずれている場合は上限額のリセットにはラグが生じます。

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